現世の館 (うつしよ の やかた)

世の中の「正解や常識」を水平思考で考え直すブログ

ブログの概要説明

このブログでは、世の中にある各テーマごとの隠れた真実を炙り出すため
 ・「水平思考で可能性を列挙」し、
 ・「ロジカルシンキング」
によって深堀りしていきます。

可能性を列挙する際に、背反する事象を同時に取り上げることがあります。
(同時に起こりずらいと考えられる事象「A」「B」を仮に同時に起こると仮定したら、という考え方をするということ)

前書きと本文見出しを先行公開していますが、見出しレベルでも内容が分かるように記述する予定です。内容までしっかり読みたい方は、「完成版」タグがついた記事をお探しください。

☆☆☆ 目次はこちら ☆☆☆

HSPと女性脳と内向と金星人の話

前書き

MRIのなかった頃の精神医学の話

現世の館へようこそ!

今回は、HSPや繊細さんといった、感受性の豊かな人の価値観について、ウツシヨ式考察をしていきたいと思います。

精神医学の世界ではかつて、

このように精神医学の本ではまとめられています。

ただ、この話には1つ大きな裏話があります。

フロイトが提唱した精神分析学は

  • 「内向的=考えすぎる病気」だから内向性は克服すべき

と断定しており、自由連想法や精神治療法を用いて内向型から外向型へと変え、バリバリガツガツ外向きに働きかけることこそが人間として素晴らしいという迷信を生んでしまいました。

フロイト自身もこの迷信の信者だったそうで、内向的であることを個性と捉えるアドラーとは対立していたそうです。

自由連想法そのものは、現代精神医学に通用する、画期的な手法なんですが、それを使って診察を行う人が、

  • 「内向的なんですね?じゃあ治療しましょうか!」
  • HSPですか!じゃあお薬出しときますね!」

というような人だと本末転倒なわけです(爆)

 

対照的にアドラー心理学は、多くの内向的な人の、考えすぎから来る"うつ感"を抑制することには寄与したものの、副作用として、

  • 内向的な人の特技である、内省・考察し、意見やデータを体系化する能力まで削ぎ落としてしまう

という身も蓋もない矛盾を生みました。

 

間違った精神医学が普及した理由

なぜ間違った心理学が今も多くの精神医学の世界で準用されているのでしょうか?

その答えのひとつに、

  • 妥当性があるから

と言うものがあります。

人間の精神は、脳みその先天的特質とは相関しないというのが、かつての精神医学の通説でした。

なぜなら脳には可塑性があるからです。

食べたもので私たちの体が作られるように、見聞きするものによって私たちの脳は変化するというのが、経験的に明らかだったので、内向性も治せると言われていました。

HSPがその当時から認知されていれば、HSPも治せると言われていただろうし、HSPは治すべきものと捉えられていたことでしょう。

が、これは一昔前、まだMRIがまともに精神医学の研究に使用される前の話です。

過去記事でもお話したように、脳の構造や機能性をMRIで正確に分析することで、人間の脳の可塑性については既に次のような結論が出ています。

  • 脳の血管配置や神経伝達物質のタイプはある程度遺伝する。
  • 血管配置的に、多くの血流が流れやすい領域が活性化しやすい。
  • 神経伝達物質のタイプによって、内向的、外向的の型がある程度定まりやすい。
  • 脳の可塑性は脳領域の活性度合いの変化によってもたらされている。(運動によって血流量が上がるため、一時的に脳全体が活性化する)

つまり、まとめると、血管配置を変えないと人の気質を変えるほどの変化は起こらないし、神経伝達物質の受容体タイプは、それこそニューロン単位で人の体を改造しないと変化しないというのが現在の精神医学の研究報告なんですね。

よく、運動が人の性格を変えると言いますが、理屈としては、運動によって脳の毛細血管がより多く張り巡らされ、加えて心拍の強化によって多くの血流が脳に行き届きやすくなるから、脳全体が活性化して、内向的でも外向的でも関係なく脳全体の機能を発揮できるということなんです。

一時的にドーパミンも分泌されますから、内向的な人でも運動によって外向的な人と同じ感覚を得やすいかもしれません。

これが分かるようになったのは、まさしくMRIが普及したからなので、それ以前の心理学が的を射ることができなかったとしても、無理もないのです。

別ブログで紹介している手前でアレなんですが、嫌われる勇気が、ぶっちゃけあんまり役に立たないのはこのせいです。(笑))

 

さて、お待たせしました!

ここからが本題です(おっそwww)

 

では、現代の科学の粋を結集した場合、いわゆるHSPや女性脳、内向性とはどのような相関があると考えられるのか、考察していきます。

 

注意事項

以下の本文では、内向的、外向的という単語がたくさんで出来ますが、これは16タイプ診断に用いられるMBTI(マイヤー・ブリックスタイプ指標)に基づく、内向的・外向的の別を指します。

 

目次

 

基礎編

超々々々ざっくり解説するHSPって何?

ハイリーセンシティブパーソン(以下、HSPと表現)とは、日本では俗に「繊細すぎる人」と表現されることが多く、HSP関連書籍でもかなりの割合で、この繊細すぎる人という表現が使われています。

かねてより繊細と言われてきた方は結構いて、有名な画家やアーティスト、伝記に載るような偉人など、様々なタイプで存在していましたが、彼らも実はHSPだったんじゃない?という考察もあるようです。

そう考えると、発達障害とかと同じで、あながち繊細であること自体が悪いことではないんですね。

 

繊細・過敏=HSP

ただし、繊細であるという形容動詞は、日本語の曖昧さゆえ、

  • ちょっとでも繊細だなと思ったらHSP

という曖昧な自己判断基準を作り上げてしまっているのも現状です。

また、HSP考察班の中には、後述のHSP判断指標を独論で作成し、布教しているような人も見受けられるため、体系化された正しいHSP診断がますますやりにくくなっている状態です。

ネット界隈でもそこら辺の誤解が後を絶たず、HSPで悩んでいる旨を相談しても「お前のそれはHSPとは言わない」と赤の他人から批判されるといった事例が少なからず存在しているようです。

現実でも、友達にHSPだと伝えてもまともに取り合ってくれないどころか、ものすごい批判に遭うこともあるそうで、まだまだHSPの実態が市民権を得るには時間がかかるようです。

 

HSPの医学的な判断指標「DOES」

判断基準が不明瞭なHSPですが、医学的な診断基準自体はちゃんと存在し、

D:処理の深さ(Depth of processing)

O:神経の高ぶりやすさ(Overarousal)

E:強い感情反応(Emotional intensity)

S:感度の鋭さ(Sensory sensitivity)

この4要素を全て満たしていると、間違いなくHSPと言われます。

逆に、ひとつでも当てはまらないとHSPとは言えないと医学的には判断されてしまうようです。

しかし、スペクトラム性の観点から、当てはまる要素が3/4でも繊細な人はいるので、一概に非HSPと断言するのは避けた方が良さそうです。

https://note.com/yamadakamei/n/n6a5b02da445b

【図解455~457】HSP(とても敏感な人)の特徴「DOES」で自分のHSPを理解する(「敏感すぎる人の『仕事の不安』がなくなる本」読書メモ図解)|山田太郎 | 図解書き

ちなみに、doesについて、引用元はこちらになります。個人ブログですが、もっと理解を深めたい人にオススメです。

 

内向型・外向型とHSPの相関

内向型=HSP、外向型=非HSPとは限らないらしい

HSPであることを告白する場としてtwitterが主に活用されていますが、身近にHSPの人が居ないとこの点に気付くことがなかなか出来ないでしょう。

確かに内向的な人のほとんどはHSPの要素と何らかの相関があります。

内向的性格が脳の感受性領域の特化によるものと考えれば、繊細すぎるのも納得がいきます。

しかし、どうも外向的な人でも一定数、HSPと相関の高い人がいるようで、

  • 人と関わるのが好きで、人とよく喋るけど、喋り終わるとどっと疲れてしまう

という特徴があるようです。

なので、HSPと内向的・外向的の別は、別軸で考えなければならないようです。

  • 内向的でもHSPではない人がいる
  • 外向的でもHSPに該当する人がいる

 

内向的と女性脳の話

平成後半にようやく内向的気質の発現原因がMRIを用いた被験者の脳の解析から医学的に証明され、内向的性格の人が世の中にどういった役割を持っているのか、体系的にまとめられるようになりました。

それまでは内向的性格の医学的解釈が社会に浸透してなかったため、日本では代わりに男性脳・女性脳という括りで、人の性格や気質を表すことが主流となっていました。

詳しく解説するとめちゃんこ長くなるので、参考図書一人になりたい男、話を聞いてほしい女にぶん投げますが、まとめると、

  • 外向的 ≒ 男性脳
  • 内向的 ≒ 女性脳

という括りが成立します。

上記の括りは現代では性差別と誤認される恐れがあることからあまり使われなくなりましたが、平成中期以前の書籍やメディアとかにはこの表現が結構な頻度で載っているので、その場合はこの置換えを行うとだいぶ理解が進むかと思います。

 

金星人と女性脳の話

なんかいきなりスピリチュアル感出てきましたね(笑)

参考図書一人になりたい男、話を聞いてほしい女の中では、男性と女性は、火星人と金星人くらい違うものという表現がされており、ホルモンバランスがその違いに関与しているとされています。

  • 男性=火星人=テストステロン体質≒外向的
  • 女性=金星人=エストロゲン体質≒内向的

という構図が書籍中に出てきます。

ただ残念なことにこの構図の「≒」の前後は、現代精神医学の解明とともに、間違った等式であるとキッパリ否定されています。

これは、内向的・外向的を司るのはホルモンではなく神経伝達物質であり、さらに脳内の血管配置が性格決定に支配的な意味をもたらすとされているからです。(内向型を強みにする)より

ホルモンはあくまで身体の恒常性(ホメオスタシス)を保つためのフィードバック材でしかないので、それが内向的・外向的を決定しているのであれば、

  • 男性に内向的性格の人がいるのはおかしい
  • 女性に外向的性格の人がいるのはおかしい

ということになってしまいます。

でも今は経験的に明らかな通り、

  • 男性でも内向的性格の人がいるし、
  • 女性でも外向的性格の人がいます。

女性の方が内向的であると思われがちなのは、一昔前の漫画とかドラマで描かれる女性像がそうであり、現代でも男尊女卑を印象づけるプロパガンダ的ニュアンスとして使用されているのが原因かもしれません。

また、PixivやNoteでは女性の絵師さんのほうが自叙漫画を書かれる割合が高めだから、

  • 女性の気質は○○
  • 男性の気質は女性の逆

という構図が生まれているのかもしれません。

まあ、どっちみち同じですが、結論としては性別と内向的・外向的は別軸で考えなければならないようです。

  • 火星人は必ずしも外向的とは限らない
  • 金星人は必ずしも内向的とは限らない

 

まとめ:実は相関がないことが重要

別軸で考えるとよくわかる「多様性」の正体

ここまでは、

  • 内向的・外向的とHSPの相関は薄そう
  • 内向的・外向的と性別の相関も薄そう
  • 性別とHSPの相関も特になさそう(経験的に)

というポイントに焦点を当てて考えてきました。

これを導くと、多くの人はガッカリして、

「あー、参考になる似た事例はないのかー」

となりますが、むしろ、それぞれに相関がないからこそ、既存の概念と融和する場合があります。

そうです。

16タイプ診断とHSP指標です。

16タイプ診断は

  • X軸:内向的・外向的
  • Y軸:直感的・論理的

の2軸で人の性格特性を測ってきました。

そこにZ軸としてHSP指標を組み込むと、人の性格は

  • 4×4×4=64通り
  • (ざっくり分けると2*2*2=8)

となり、人の性格や気質は64タイプ存在するという考え方をすることができるようになります。

実際、人間社会では16タイプでは推し量れない程の性格のバラツキがあるため、必ずしも16タイプ診断が的を射た性格判定を行うことは出来ませんでした。

(正確に性格診断したいならBIG-5の方が汎用的です)

さすがに64タイプあればどこかにはヒットするはずですから、

  • 感受性・行動性・思考性

の3軸を元にした16タイプ診断があれば、人の関係性の理解が促進されるのではないかと思い至りました。

 

これからの展望と課題

可能かどうかはさておき、16タイプ診断とHSPの関係性の考察が、人の多様性と相互理解の架け橋と出来れば、このブログも少しは存在意義が見いだせるような気がします。

少なくともこの3軸で考えていけば人と人との関係性は理解が進みそうなので、今後こんな感じで解説を進めていきたいところです。

いかがでしたか?今回の記事が皆さんにとって相互理解の参考になれば幸いです。

今回はこんな感じで終わります。

それではまた次回の記事でお会いしましょう!

(・ω・)ノシ

 

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一人になりたい男、話を聞いてほしい女

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