現世の館 (うつしよ の やかた)

世の中の「正解や常識」を水平思考で考え直すブログ

ブログの概要説明

このブログでは、世の中にある各テーマごとの隠れた真実を炙り出すため
 ・「水平思考で可能性を列挙」し、
 ・「ロジカルシンキング」
によって深堀りしていきます。

可能性を列挙する際に、背反する事象を同時に取り上げることがあります。
(同時に起こりずらいと考えられる事象「A」「B」を仮に同時に起こると仮定したら、という考え方をするということ)

前書きと本文見出しを先行公開していますが、見出しレベルでも内容が分かるように記述する予定です。内容までしっかり読みたい方は、「完成版」タグがついた記事をお探しください。

スマホ代?5G?それより先に決めておくべきマジで大事な話

前書き

菅さんが総理になって打ち出したスマホ代の話。

もちろん安くなればその方がよろしいですとも。

しかし、スマホ代を安くするにしても、5Gをより多くの世帯に普及するにしても、ある視点から見ていくと、このIT戦略は実は破綻に終わる可能性があります。

全く意味が無いとまでは言いませんが、おそらく、たーだやっただけの政策に終わるかもしれないということです。

では今回は、その結末を招くかもしれないと予想する視点と、それを元にした私たちのスマホ選びの最適解の考察をしていきます。

 

目次

 

 

基礎編

超々々々々ざっくり解説する「5Gって何」

5Gというのは、第5世代型通信のことで、

  • 2000年代の3G
  • 2010年代の4G LTE

に続く第5世代型通信を表します。

GがGenelationの頭文字なので、数字は世代数を表しているのですね。

で、基本的には数字が大きければ新しい規格であると覚えてもらって構いません。

(ただし、メーカーよっては、4Gのくせに3Gクラスの通信速度しか出せないポンコツもいるので、必ずしも数字が大きい=高性能ではないことに気をつけましょう。しかし今回はここにミソがあります!)

 

5Gはなぜ高い?

車でもiPhoneでもなんでもそうですが、一般的に新製品は高く売れますよね?

新製品への期待感から需要が無条件に一定数存在するので、多少高くても買い手はつくものです。

通常はそこから「安くないと買わない層」へのフィードバックとして、廉価版やセールなどで対応しますね。

しかし、5Gはこのような理屈とは若干勝手が違います。

というのも、これは4G LTEの時代にもあったことですが、基地局を全国に設置するのには大変なお金と時間がかかります。

だから、基地局設置の分、その近辺の住民には通信を利用してもらわなければ採算がとれませんよね?

それにスマホを安値で売っていたら、4G LTE基地局設置が裏目に出た時に赤字になる恐れもあります。

故にリスク回避の観点から、全国の基地局整備が完了するまで4G LTEスマホは高いままでした。

今でこそ全国への通信設備の普及が(一部の中山間部を除いて)できているので、4G LTEスマホ代は価格を抑えて使用ギガ容量を増やすなどのユーザー目線の取り組みが可能となりました。

ここまでの話がまた5Gでも繰り返される訳ですから、いくら菅チャンが

  • 日本のスマホ代はタ☆カ☆ス☆ギ☆ル!

 

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と言ったところで、まず5G基地局の整備が最優先課題ですから、それこそ国家の事業として、

  • 生活基盤整備工事(電気通信)

みたいなのを発注してさっさと5Gの基盤を作ればいいんじゃないん?と思ってしまいました(笑)

4G LTEよりも高規格通信、同時多人数通信を可能にする設備が全国に必要でかつ、5G高速通信を可能にするスペックのスマホな訳ですから、民間が自力でやろうと思ったら、そりゃあ高くつきますよ(爆)

おそらく5Gが安くなったねーと言われるまでにはあと10年はかかるんじゃないですかね?

 

各社のスマホ料金

ちなみに、10月時点での各社のスマホ料金を表にしてみたので、参考にしてみてください。

 

ドコモの場合
料金シミュレーション
https://www.nttdocomo.co.jp/charge/simulation/
ドコモ 単体新規契約の場合
(16歳以上、オプション等無し)税込み額
機種名 4G
機種代
5G
機種代
料金プラン
(円/月)
Galaxy A20 SC-02M ¥21,384   ,578
~,678
Galaxy A41 SC-41A ¥37,224   ,578
~,678
Galaxy S20 5G SC-51A   ¥102,960 ,315
~8,415
Galaxy S20+ 5G SC-52A   ¥114,840 ,315
~8,415
AQUOS sense3 SH-02M ¥31,680   ,578
~,678
AQUOS R5G SH-51A   ¥111,672 ,315
~8,415
Xperia 5 SO-01M ¥87,912   ,578
~,678
Xperia XZ3 SO-01L ¥59,400   ,578
~,678
Xperia 10 II SO-41A ¥41,976   ,578
~,678
Xperia 1 II SO-51A   ¥123,552 ,315
~8,415
LG style2 L-01L ¥32,516   ,578
~,678
LG style3 L-41A ¥41,976   ,578
~,678
LG V60 ThinQ 5G L-51A   ¥118,008 ,315
~8,415
arrows Be4 F-41A ¥23,760   ,578
~,678
arrows 5G F-51A   ¥118,008 ,315
~8,415
HUAWEI P30 Pro HW-02L ¥48,312   ,578
~,678
ギガホプラン準用

 

auの場合
料金シミュレーション
https://www.au.com/mobile/simulation/
au 単体新規契約の場合
(オプション等無し)税込み額
機種名 4G
機種代
5G
機種代
料金プラン
(円/月)
AQOUS sense3 plus サウンド SHV46 ¥39,660   ,315
~8,415
AQUOS R3 SHV44 ¥90,720   ,315
~8,415
AQUOS sense3 basic SHV48 ¥22,000   ,315
~8,415
AQUOS sense3 SHV45 ¥27,600   ,315
~8,415
AQUOS zero2 SHV47 ¥82,100   ,315
~8,415
AQUOS zero5G basic DX SHG02   ¥81,315 ,315
~8,415
AQUOS R5G SHG01   ¥106,870 ,315
~8,415
BASIO3 KYV43 ¥33,000   ,315
~8,415
BASIO4 KYV47 ¥35,600   ,315
~8,415
Galaxy A20 SCV46 ¥22,000   ,315
~8,415
Galaxy A30 SCV43 ¥28,180   ,315
~8,415
Galaxy A41 SCV48 ¥39,540   ,315
~8,415
Galaxy S10 SCV41 ¥88,165   ,315
~8,415
Galaxy Z Flip SCV47 ¥179,360   ,315
~8,415
Galaxy S20 5G SCG01   ¥106,590 ,315
~9,515
Galaxy S20 Ultra 5G SCG03   ¥165,980 ,315
~9,515
Galaxy S20+ 5G SCG02   ¥122,435 ,315
~9,515
Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06   ¥159,830 ,315
~9,515
Google Pixel 5   ¥79,935 ,315
~9,515
GRATINA KYV48 ¥29,920   ,315
~8,415
HUAWEI P30 lite Premium HWV33 ¥27,600   ,315
~8,415
LG it LGV36 ¥22,000   ,315
~8,415
Mi 10 Lite 5G XIG01   ¥42,740 ,315
~9,515
OPPO Find X2 Pro OPG01   ¥92,040 ,315
~9,515
Qua phone QZ KYV44 ¥32,976   ,315
~8,415
TORQUE G04 KYV46 ¥81,360   ,315
~8,415
URBANO V04 KYV45 ¥46,040   ,315
~8,415
Xperia 1 SOV40 ¥92,880   ,315
~8,415
Xperia 10 II SOV43 ¥49,990   ,315
~8,415
Xperia 5 SOV41 ¥81,400   ,315
~8,415
Xperia 8 SOV42 ¥44,070   ,315
~8,415
Xperia 1 II SOG01   ¥122,500 ,315
~9,515
Xperia 5 II SOG02   ¥109,425 ,315
~9,515
ZTE a1 ZTG01   ¥59,980 ,315
~9,515
4G:データMAX 4GLTE Netflix パック

 

SoftBankの場合
料金シミュレーション
https://www.softbank.jp/mobile/price_plan/products/#/
SoftBank 単体新規契約の場合
(オプション等無し)税抜き額
  4G
機種代
5G
機種代
料金プラン
(円/月)
AQUOS zero2 ¥21,984   ,128
~8,228
AQUOS sense3 plus ¥51,120   ,128
~8,228
AQUOS R3 ¥82,800   ,128
~8,228
AQUOS R5G   ¥129,600 ,128
~9,328
AQUOS zero5G   ¥66,520 ,128
~9,328
arrows U ¥21,984   ,128
~8,228
LG G8X ThinQ ¥55,440   ,128
~8,228
LG V60 ThinQ 5G   ¥139,680 ,128
~9,328
OPPO Reno3 5G   ¥68,400 ,128
~9,328
Xperia 5 ¥91,440   ,128
~8,228
Xperia 5 II   ¥115,200 ,128
~9,328
ZTE Axon 10 Pro 5G   ¥72,720 ,128
~9,328
メリハリプラン準用

 

小まとめ 

4Gスマホは、バケモノじみた値段の機種を除くと価格帯がおおむね

  • 大:80,000円台~100,000円台
  • 中:50,000円台~70,000円台
  • 小:20,000円台~40,000円台

に分かれています。

テザリングスマホとして、使用ギガ数を高くしたプランするなら、機種自体はほとんど廉価版で対応可能な部分が多く、わざわざ5Gで頑張る理由は現在はさほどない印象です。

 

5Gを普及するにあたって

安くするよりさっさと基地局を全国に整備すべき

現在の5G利用可能エリアは劇的に狭く、各社の提供エリア地図を見ても、5Gがまともに通っていると思われるエリアはほとんど確認されませんでした。

また今後5G基地局を整備するにあたり、整備が順調に進むとしても、主に東京・大阪・名古屋・福岡・仙台などの首都圏や政令指定都市、それと良くて各都道府県の主要都市くらいでしょう。

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仮に整備が順調に進んだとして、今後想定される問題がいくつかあります。

ゲーム機や特定のスマホアプリで5G前提のサービスが出始め、その数が多くなれば、5Gの普及率はそのまま情報伝達の格差に繋がることは想像にかたくないところです。

5G普及率が低いうちは、どうしても高いものを少数に売るような経営戦略が主立ってきますから、一部の富裕層や、ITマニア、転売ヤーくらいしか5G対応スマホを買わないでしょう。

基地局も整備が出遅れており、サービスも直ぐに浸透はしないし、5Gにしたからといっていきなり多大なる恩恵が受けられるとは限らないのは、某プレステと同じで、デビューしても最初は何もできないのと理屈は同じですね。

であるならば、全国のユーザーを獲得できるように、さっさと5Gエリアを広げてしまえば、採算の取りやすさも大きくなるでしょう。

通信会社から各社の整備工事下請け業者に委託し、5G基地局をさっさと建設しきってしまえば、この話には早々に決着がつきます。

ただ、これは理想論であり、出来たら大したものです。

というのも、多くのメーカーが次の課題によって二の足を踏むことになっている現実があります。

 

地方創生の政策と5Gはどのくらいリンクしたものなのか?

政府は幾分も前から、東京一極集中の解消、中央省庁の地方分散、地方創生を旗印に政策を掲げてきました。

(実際にやった実績が見られるかはとりあえず置いておくとして)地方都市の出生率増加や、限界集落への支援など、政策として何かしらは地方の存続に寄与してきました。

その一方で、コンパクトシティという単語もあり、バスや電車など公共交通を使えば時間をかけずに地域サービスを受けられる、顔の近い街並みを目指す取り組みもされているのが現実です。

そうなってくると、スマホ事業者としては、

「都市部に5G届けるのはわかるけど、郊外に5G基地局いるのかい?」

となってしまいます。

郊外の点々とした集落をコンパクトシティとして集合して、集中管理するやり方をとるなら、シビアな話、いずれ本当に限界を迎える集落や地方市町村に向けて5Gを届けても、利用者が減少していく訳ですから、事業者としては旨みがありません。

当然、今後も人が増えるところに5Gを届けたいはずです。

つまり、国家や地方公共団体の考える、人口減少対策やシティ構想に合わせる形で通信会社各社は5Gは提供していくのではないでしょうか?

 

行政が特に財政支援しなかった場合

ちなみにYahooニュースのこの記事では、一例として、行政がただ値下げ値下げと言っただけの場合、将来的に携帯料金はどうなるのか考察しているようです。


菅政権の携帯料金値引き要請、もし実現したら起こる怖いこと(webマガジン mi-mollet) - Yahoo!ニュース

 

逆に今、誰でもオトクに使えそうなスマホは何か?

4Gはオワコンなのか

5Gが本格導入されれば憂き目として4Gが段々と過去のものになる雰囲気は既に出ているのですが、採算が取れるとわかりきっている4Gの通信料を安くしようなどと、事業者は安直に考えるわけがありません。

楽天など一部の業者は、本当にスマホの基本通信料金を値下げして、競合との価格競争に愚直に向き合っていますが、他社はなかなか追随しませんね。

既存の通信業者は、サービスの質をあげることで、価格帯を引き下げることへ対抗する姿勢を崩さず、仮に価格帯を下げても5Gの1割減程度に収めているのが現状です。

なのでむしろ、多少高くついているようでも、サービスで格をつけようと目論む業者は、5G通信規格に適用したハードを用いた、廉価版5Gスマホ(俗に言うなんちゃって5G)を売り出しています。

ただ、5Gスマホ(なんちゃって5G)は、基地局整備が進んでいない現在では実質5Gが使えないので、5Gの料金を払いながら4GLTEしか使えないという、身もふたもない無駄があります。

間違っても5Gスマホなんて契約した日には、2年間5Gを一切使うことなく契約更新日を迎える羽目になることも十分にあり得ます。

もし、地方にお住いの方がたまたまこのブログを見ているなら、悪いことは言わないので、4GLTE一本でスマホを考えたほうが確実です。

 

スマホの料金のあれこれ

スマホ本体の代金は性能に比例する

本体代金は

など、ハードとしての性能が高ければ自ずと高くなります。

これは4Gに使うスマホだろうが5Gに使うスマホだろうが関係なしの永遠普遍の原則です。

プレステだってそうですよね?

4はPro版の方が(便宜上)性能が上なので、価格帯も無印よりも高くなりますよね。

ただし、ここには車と同じで型落ちの原則が働きます。

同じメーカーから出している製品でも、メジャーアップデートによって出てきた新製品が出ると、その過去版は型落ちといって、旧式扱いになります。

旧式扱いになるとサービスも雑になりますが、その分、値段も廉価になりますので、買い手としては、型落ちのSクラスを買った方が新製品のBクラスを買うより価格と性能面の両方でお得を味わえるのです。

 

月額通信料は契約通信規格にオプションをどう付加するかで比較する

通信に関しては、4Gより5Gの方が高いのは想像できますよね?

しかし、4G+オプションありの契約と、5G+オプション無しの契約では、はたしてどちらがオトクでしょうか?

先ほどの表にもあった通り、現在のスマホプランは5G=4G+1000〜2000円くらいの差額があるため、4Gに故障対応オプションや動画見放題サービスを付与しても、実は5Gと同じくらいの料金に収まります。

しかし、5Gはオプション無しで4Gの平均1500円増しですから、ここにオプションを加えたら、機種代込で月々10000円超えなんてあっという間です。

少なくとも今後数年間は4Gありきの5Gという構図ができますから、4Gオンリーの携帯を買っても情弱まっしぐらになることはありません。

むしろ、下手に高い5Gの契約をするよりも4Gで使えるギガの多い契約を得た方が、ほぼ同じ値段でYouTubeもニコニコも、果てはピーhub(www)も長時間見れるようになるので、お得になりますwww。

 

まとめ

5Gよりはまだ、性能のいい4Gスマホで大容量プランを買うほうがいいかも

「7年落ちSクラスベンツ」を探せ

車の型落ち理論をベースに考えていきましたが、車でいえば5Gはインプレッサとかハリヤーみたいないい車に乗るようなものです。

しかし、いい車に乗る時と同じで、金額が金額ですから、

  • いい車の一番しょぼいクラス

みたいにしょぼいスマホのしょぼいプランで契約するしかない場合もあります。

 

だったら、一部の富裕層がやるみたく

  • 7年落ちベンツのSクラス

のように中古だけど劣化が少ない高性能スマホ本体と大容量4GLTE格安SIMサービスを探すのがいいんじゃないかなと思う次第です。

なお異論は認める(笑)

 

おわりに

今回は珍しくスマホとお金の価値観についてお話しました。

菅政権になってからまだ日が浅いですが、政権としての手腕が早くも試される局面に来ています。

いつの政権でもそうですが、政権の撒いた火種で国会が炎上していると、中央省庁も地方公共団体もその間できることが限られてしまいます。

地方創生とか言って票を稼ぎたいなら、学会がどうのこうのとかはさっさと情報開示して解決させて、公約をすぐにでも完遂してくれと感じます。

残念ながら今は、スマホ代金については公助ではなく自助の精神でやっていくことが大切なのかもしれません(笑)

総理には、是非ともさっさと5Gを普及する政策を打ち出して、スマホ事業者がスマホ代を下げざるを得ない前提を作って欲しいですね。

さて、今回はこんな感じで終わります!

まだ次回の記事でお会いしましょう!

(・ω・)ノシ